体の軸が整っていないとき、私たちの体は「正しい姿勢をキープするように」と、たくさんの筋肉を常に使って体を固めて支えています。これは演奏中、特に長時間の練習や本番で大きな障害となります。
体の軸が整うと、たくさんの筋肉を使わなくても正しい姿勢を保てるようになります。それによって、演奏に関して次のような良いことが起こります。
- 無駄な力みがなくなる – 姿勢維持のために使っていた筋肉が解放され、繊細な指の動きや呼吸のコントロールに使えるようになります
- 動きの自由度が増す – 体が柔らかくなるので、楽器を演奏する際の腕や指の動きがより自由になり、技術的な難所も克服しやすくなります
- エネルギー効率が良くなる – 姿勢維持に使っていたエネルギーを音楽表現に集中して使えるようになります
簡単に言うと、体の軸が整うと少しの力で演奏に必要な動きをコントロールでき、無駄な力を使わずに演奏することができます。「余計な力を使わない自然な指使い」「緊張が抜けたリラックスした表現」が可能になり、演奏家特有の肩こりや腱鞘炎などのリスク減少にもつながります。